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「モノクローム」についての本人コメント

「モノクローム」についての本人コメント

私はジャズピアノを通じて作曲を学んできたので、曲には自然とジャズのテイストがあります。その為かデビューした頃、私は「ジャズ・シンガー」と見なされていました。私はそのことがしっくりこなくて、自分がそう呼ばれるに値しないとも感じていました。私はスタンダードを歌っていませんし、その歴史を研究してきたわけでもありません。私は、あくまでピアノを通してのみしかジャズを知らなかったのです。

その後数年はあえてそのカテゴライズに反抗してきました。いろいろなジャンルを取り入れたアルバムを作り、メジャー7thや9thのコードを排してよりポップなサウンドを求めました。違う言語で歌うこと、違うスタイルや国籍のミュージシャンと共演し、レコーディングすることなどを通じて、私は自分が何者であり、また何者でないのかを学びました。

それと同時に、自分のルーツとなっているジャズの価値にも気付きました。たくさんのスタイルの中で自在にコラボできること、純真に、他の誰でもない音を作り上げること。ジャズはステージに立つことそのもの。花火やバックダンサーなんかいなくても、音楽自身に全てを語らせることができるもの。

このアルバムは私がアーティストとしてどこまで来たかを示す絶好の物差しです。有名な曲の数々をカバーする中で挑戦だったのは、私だけができる形でメロディーと歌詞を解釈することでした。それは、これまでの年月がなければ成し得ないことだったと思います。今だからこそ、私は「自分の”スタイル”とは何か」に気付くことができたのです。そして今だからこそ、私は自分なりの「ジャズ・シンガー」への一歩を踏み出せたのです。

エミ・マイヤー

Category: News
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